早田の紹介

早田町(はいだちょう)について

早田町は、三重県南部の尾鷲市の一地区で、リアス式海岸の湾奥にあります。

黒潮の流れる豊かな海を背景に、大型定置網、小型定置網、イセエビ刺し網漁など、漁業の町として栄えてきました。

 

しかし、昭和35年に678人を数えた人口も、今では約170名。高齢化率(65歳以上が人口に占める割合)が60%をこえる、超限界集落です。

過疎高齢化が進むにつれ、共同(ともどう)組合(くみあい)(地区自治組織)の力が弱まり、老人会、青年団、婦人会などの各組織も姿を消し、毎年おこなわれていたお祭り(御弓行事、例祭の道中手踊りなど)も継続が難しくなって休止に追い込まれるといった事態が起こっています。

このまま何もしなければ、ゆるやかに人口が減り続け、早田町という町が消えてしまうことは目に見えています。

 

そこで早田では、
「わがまち、そしてかけがえのないふるさと早田の存続に向けて」
「なんとかして町を残したい」
「なんとかして町を元気にしたい」
という思いで、「町づくり」を主眼にすえた活性化事業に取り組んでいます。

これまでは、県・市・大学等と一緒に、さまざまな事業を進めてきました。

 

私たちは、「早田を早田らしく残したい」と考えています。

「早田らしく」それはつまり、早田の文化や味、伝統を残し、漁業で生き残るということです。

この漁師塾も、町の主幹産業である漁業の担い手対策として始められました。

早田の「思い」が、一人でも多くのみなさんに届くことを願っております。

早田漁師塾を開校するにあたって~地区の思い~

早田大敷株式会社 代表取締役社長 岩本芳和

国の人口が急激に減少していくなか、各地区の漁村集落は限界集落と化し、その存続が危惧されています。
三重県全体の漁業者(正組合員数)は、現在約5800人。ただし10年後には、約3000人の減少が考えられています。

第一次産業は、どれも高齢化が進んでおりますが、なかでも漁業はその傾向が顕著です。もちろんこの早田地区も例外ではありません。

担い手対策が叫ばれるようになってから久しいのですが、その対策は遅々として進んでいないのが現状です。

私は漁村に生まれ育ち、都会で生活したなかで、改めて漁村の良さ、故郷の想いを新たにしました。

現在、漁村で生活しておりますが、可能な限りこの町を存続できるように努力することが、私たちのつとめだと思います。

この早田漁師塾は、漁業には縁のない若者達に、漁村体験と、漁業にたずさわってみることで個人の可能性を見いだし、つらく苦しいであろう漁業と、漁村への定住が、自分たちの新しい故郷の創設につながることを期待するものです。

第一次産業の体験と、都会にはないゆるやかな時間や、豊かな心をはぐくめる事業だと考えております。

この機会を通じ、広く門戸を開いて第一次産業の担い手を募集するものです。

早田の漁業

大型定置網(大敷[おおしき])

小型定置網(小網[こあみ])

刺し網

一本釣り

過去にはタイの養殖等もおこなっていましたが、現在ではありません。

動画で見る早田町 ── 尾鷲市早田地区 活動紹介

平成24年度に作成された、尾鷲市早田地区の町づくり取組紹介映像です。早田漁師塾を中心に紹介しています。

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